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こんばんは、管理人です。
おまたせしている1000Hit リクエスト「ハロウィン」が出来上がりました。
クリスマスにしようかとも思ったんですが、とりあえずは最初にリクエスト通りハロウィンで書かせていただきました。
ではでは続きからどうぞ
「レン、できた?」
「・・・できたけど」
ーガチャッ
「うん、可愛い可愛い」
「・・・・・・誰が買ってきたんだよコレ」
「夜琉さんだって」」
「・・・・・・」
「ほら、楽しまなきゃ損だよ」
もう毎年のことなんだし。
そう笑った姉の頭には、大きなリボンではなくネコミミが揺れていた。
ハロウィン+誕生日=最高のプレゼント
ハロウィン。
東の果て、と称される日本から見た西の果て。
地球最大の大陸の空を、何時間もかけて飛び
ようやく辿りつく、遠い遠い果ての国。
そのあたりで始まった異文化はの1つであるソレは。
生来お祭り好きであり、異文化に寛容な日本において
ここ数年で一気に広まった。
ハロウィンに乗じた商品やイベントが行われる中・・・
意外とお祭り好きのマスター達の企画で
毎年、内輪でパーティが開かれる。
「「Trick Or Treat!!」」
といっても街を練り歩くわけでもなくて
メイコ姉さん達のマスターの家を全部使った
〝ACT2〟(俺達)の誕生日もひっくるめた
なんちゃってパーティーなのだけれど・・・
「やっと来たわね」「どうぞ」
2階で出会ったミク姉は、待ちくたびれたように
手に持っていた緑色の包みを投げてよこす。
ルカ姉さんはそんなミク姉を笑いながら
桃色の包みをくれた。
「ありがと」「どーも」
ウチのハロウィンはお菓子ではなくプレゼントを貰うのが恒例で
俺達の籠は、家中を回るころには7人分のプレゼントでいっぱいだ。
+++
「おぉ~来たな」
2階の部屋を全部覗いて、最後は1階のリビングへ
沢山の料理の並んだテーブルに先について
赤い顔をした大人が出迎えた。
「もう飲んでるの?」
呆れた顔をしたリンや俺の頭を撫でながら
酔っ払った本人である夜琉さんは笑う。
「俺達料理できないしな」なぁ誠吾。
彼の横でお酒をひっかけていたオレンジ頭の誠吾さんも
笑いながら料理をつまみ、プレゼントを投げてくる。
「そうそう、逆に邪魔になるって」
「だからって先に飲んでるのはどうなんだよ」
料理の乗った皿を持ってきた宵耶さんが
そう言いながらプレゼントを渡してくる。
「俺とカイトからってことでよろしく」
「あ~俺も誠吾と両名だから」
その分奮発したから思いっきりやり込めよ。
すでに軽く出来上がっているらしい
夜琉さんはテンションがやけに高い。
またキッチンに向かった宵耶さんに、リンはくっ付いていってしまった。
・・・酔っ払いのど真ん中に置いていくなよ!!と思っても
もう後の祭りで・・・
「レンも飲むか?」「甘いぞ?」
「いやいいです」
「お前くらいの年頃の奴は飲みたがるもんだけどなぁ」
そうかもしれないけど、俺は俺だし。
正直酒の匂いは嫌いだ。
「それにさ、春薙も出来上がってるぞ?」
「え?」
テーブルからは少し放れた所にあるテレビとソファー。
そこには真っ赤になったマスターがふにゃふにゃと倒れこんでいた。
「マスター!?」
「れ~んく~ん」
慌てて顔を覗き込めば真っ赤な顔をしたマスターが・・・
・・・・・・・抱きついてきた
「おぉ、大胆だな」
ニヤニヤ笑った夜琉さんの顔が、その日の最後の記憶だった。
+++
「蓮華さん、宵耶さん何か手伝うことありますか?」
広いキッチンで、忙しそうに動き回る2人は
主役に手伝わせるなんてとんでもないと、言いつつも。
人手が増えて少しだけ嬉しそうだ。
「リンは良いこだなぁ、ウチの奴らなんて全然手伝おうともしないし」
最近ミクがちょっとばかし目覚めたみたいだけど。
「へぇ?」
不思議そうな宵耶さんは、どうやらミク姉の思いには気付いていないのかな。
変なところで鈍いとカイ兄が言ってたけど、わかる気がする。
「あ、リン。運んでくれるだけでいいからさ」
あとそこにあるの俺からな。
蓮華さんはくるくる回りながら、そう言って
近くの壁に立てかけてある袋を指差した。
綺麗な目の色と同じ、リボンの付いた袋とシールの付いた袋が1つずつ。
「わかりました」
ニッコリ笑って、また別の料理に取り掛かる蓮華さんの頭にも
犬耳のカチューシャがきちんと装着されている。
忙しいのにそういうところは拘る所は、流石だと思うけど
結局皆で騒ぎ出すと、何がなんだかわからなくなって終わるのが常で・・・
騒ぎの出しにされているような気はするけど
こうやって、皆で集まれることはなかなかないから
良しとしとこう。
+++
片手に料理、プレゼントを両方抱えて
きっと酔っ払いに囲まれて身を硬くしているレンに
プレゼントの事を教えようとリビングに戻ったいいけれど・・・
「なぁ、誠吾」「あ?」
「あのまま置いといて大丈夫かね」
まさか
「平気だろ、子どもだし」
レンまで酔っ払って・・・
「れんくん好き~」「ますたー、すき」
こんな甘い空間になってるとは思わなかった。
「夜琉さん、マスターに飲ませました?」
「いや、確かに勧めたけどコップ一杯だぜ?」
ジトッと睨めば、そう言って手を振る。
「それだけで酔ったからとりあえずソファーに寝かせといたんだけどさ」
レンが近づいたら、思いっきり抱きついたんだよ。
「その後真っ赤になったレンと一緒にカクテル飲み干してあんな感じ」
「・・・ますたー」
「ん~?」
「ぷれぜんとは?」
「えっとねぇ~、にかいかな?」
何て話しているうちに、少しばかり雰囲気が変わっていく。
「・・・引き剥がした方がいいかね?」「・・・まぁ微笑ましいじゃん、まだ」
「にかい?」「うん」
「ますたー」「うん」
「とっりくおあとりーと」
「だからぷれぜんとはにかいだよ~?」
「うん、だからね」
ちゅっ
「へへ」
「「「あ」」」
きっと覚えてないけど、レンにとっては
一番のプレゼントだったかもしれない。
End
こんな感じになりましたがどうでしょうか?
・・・・・・ハロウィンあんまり入ってなくてすまん(汗