「・・・・・・・・・は？」

「マジ」

「いやさ、アイツのアンタ好きはオレもわかってるよ？」
でも流石にないっしょ？

「マジだって」

じゃなきゃお前に言いにくるか。

まぁ、そりゃそうか。
いつもムカつくくらい大人っぽいこの人が、
もうゲッソリとした顔でオレの服の裾をつかんでいる。

「いいから、見ろよ」

そう言ってショウさんが指したのは、カイトの部屋のドアだった。

イメージカラーの青で作られたネームプレートがついた、
外から見たんじゃオレの部屋と変わりない部屋。

「いま、いねぇの？」「買出しいかせてる」

そう言う彼の顔はかなり悪い、そんな顔されたら余計開けたくないんだけど…

メイ姉やルカ姉曰く、ここで逃げたら男じゃないとか言うし…
まぁ、腹をくくって開けてみるか。
何か本当真っ青で見てて忍びないし。

ちょっと、ほんのちょっと、いつもよりゆっくりとドアに手をかける。
押してあけるそのドアのノブを握り、勢いよく開けた先は――

銀、銀、銀。

部屋中に飾ってある写真、ポスター、なんか怪しげなDVDの数々。

共通するのは…

今、オレにしがみついているショウさんだらけという…こ、と…

「うっわぁぁ…」

「…明らかにさ、隠し撮りっぽいのも混じってんだよ」

そう言って彼が指差したのは、引き伸ばしたらしい写真のひとつ。
キッチンに立ってなにやら料理をする姿。
……目線がそっぽを向いている。

「……ない、マジでない」
「…警察に相談か？」「…ボカロの罪って所有者の罪じゃねぇの？」
「え？オレ？」

「……開発元に問い合わせたらいいと思うぜ？」
プロトタイプの不具合として。

「……そうする」

そう言ってリビングに向かうショウさんを見送って、
改めて部屋中を見渡してみて、オレは見てはならないものを見た。

「ぎゃぁああぁああああ！！！！！！！」

「何ごと！？」

「……夢か」

ーとある修道女の日記より、遡る事数年。

日記の、裏側。

≪革命≫～ひとつの〝国〟の終わりの前日～

「どうしたんだい？」

革命前夜。

血が踊る、気分は高揚したまま。
今まで丹念磨いてきた牙が、今か今かと疼きだす。

革命軍の軍主〝赤き鎧の剣士〟は一人。
首都に聳える王宮を仰ぎ見た。

「眠れないのかい？」
「そういうアンタこそ」

剣士の後ろをいつのまにか吐いてきた革命軍の軍師は
項あたりでひとつに纏めた髪を弄りながら言った。

「君は実にバカだな」
気分が良いのはわかるが、今日はねないとだめじゃないか。

「お互い様だろ」
「軍師の役目はもう終わったからね」
あとは野蛮な君達兵士の役目だろう？

「…学者様からみたらそりゃ野蛮だろうよ」

そんなことを言う割には、軍師の目はギラギラと輝いている。
見方でよかったと想う瞬間だ。

ようやく頂点に上った月は下弦の月。

はやく、はやく

青空に変われ太陽よ顔を出せ、俺の中の獣はもうどうしようもない。

ただ声が聞こえる。

革命の狼煙を上げよ！！！

≪絶望≫～ひとつの〝国〟の終わりの日～

「何をやってる！！！！」

早くするのだ！！！！！

はやく、はやく。

財宝という財宝をもって逃げなければ！！！

命もおしいが、宝も惜しい。

何のために今まであの子どもに仕えてきたと想ってる！！！！

先帝は間違いなく賢帝だったが・・・今の王は幼い。

ちょっとした、魔が差したのが始まりだ。

いちどでも甘い汁を吸えば抜け出せないのは道理。
宰相をはじめとした家臣達は膨れたお腹を抱えて必死で財宝をかき集める。

馬車を出せ！！馬を出せ！！！

誰も、一人残された主のことなど考えもしない。

腐敗した王宮の、陰。

≪希望≫～ひとつの〝命〟の終わり～

贔屓の仕立て屋に作らせたソレは文句なしの出来だった。

よく似合っていたよ。くしゃくしゃの顔だったのが勿体無い。
笑ってくれたら、オレは笑って逝けるのに・・・・

形だけの王座に座り、前を見据える。

さて、いつごろくるだろう。

はやく、はやく終わってしまえ。

あぁ、アイツ、やっぱりこの手で・・・・・・・・・・・・・

「覚悟しろ！！！！悪の王子！！！！！！！」

「無礼者！！！！！！！！！！」

オレは、この国の王。この国の主。

傀儡でも、それは揺らがぬ事実。

この国の終焉は、オレの死を持って招かれる。

何をしている、お前達。

オレはこの国の主だ。

さぁ、傅くがいい！！！！！！

・ミクとリン

ミ：ねぇ、リンちゃん。
リ：ん？
ミ：ここいかない？
リ：あれ？もう開店してたんだ～
ミ：みたいよ？
リ：いこういこう！！

・その頃の男共（ショウ・ミクオ・レン・リント）

ク：何か花散ってない？
シ：微笑ましくも美しい光景ってか？
リ：俺ら置き去りだけどな
レ：なに？お前いきたいの？
リ：んなわけあるか
ク：大丈夫、きっと君たちなら混ざってもばれない。
シ：むしろ可愛がられるって
ク：レンきゅんって甘いものすきなのねぇ～って
リ：レンきゅんなら平気だ、さぁ混ざって来い！！
レ：お前もこいや。

後書き：女の子同士のお茶会とそれを邪魔しようとする男子。

・お勉強会

ミ：……
ク：……
シ：……

リ：あ、ショウさんここ教えて？
シ：ん～？…あ、これな

ク：……
ミ：……

レ：…なぁ、これ
リト：はぁ？こんなんわかんねぇの？
レ：うっせぇ！！

ク：……
ミ：……

リト：あ～、なる。
シ：この方がぜってぇ早い。
リト：流石、年の功。
シ：……微妙だなその褒め言葉。

ミ：……
ク：……なぁ、ここさぁ
シ：お？とうとう観念したか

ミ：………
リ：………ミクちゃん

ク：うそ、ここの公式これでしょ！？
シ：あほか、だから解けないんだよ

ミ：………
レ：………（なぁ、どうしたらいい？）
リト：………（放っとけ）

ミ：………っ

ク：はぁ！？なんでこうなんの！！？？
シ：お前、案外バカだろ

ミ：…ちょっ

ク：うそだ、絶対嘘だ
シ：あぁはいはい、これだと絶対とけないから頑張れ。

ミ：ちょっと！！！！

シ：なんすか？ミクさん

ミ：…おっ、おしえなさいよ！！！

ク：さっさと言えばいいのにな
リト：…うっぜぇ
レ：………
リ：…ミクちゃん

後書き：素直に教えてといえないミク様。
リトは案外できるし教えかたもうまい。
リンは自分でこつこつとやる子。
レンはすぐさまヘルプミー
クオは勘違い多し
ショウはみんなの先生様

学パロのコネタ会話文。
ちょこちょこ付け足されていると想われます。