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拍手もらったもので、調子に乗ってやっちゃいました。
亜種で悪ノ反転、その2。
詳しくは何個か前の「反転」って記事を参照してください。
読んでないとわけがわからないと想われます
++++
ーとある修道女の日記より、遡る事数年。
日記の、裏側。
≪革命≫~ひとつの〝国〟の終わりの前日~
「どうしたんだい?」
革命前夜。
血が踊る、気分は高揚したまま。
今まで丹念磨いてきた牙が、今か今かと疼きだす。
革命軍の軍主〝赤き鎧の剣士〟は一人。
首都に聳える王宮を仰ぎ見た。
「眠れないのかい?」
「そういうアンタこそ」
剣士の後ろをいつのまにか吐いてきた革命軍の軍師は
項あたりでひとつに纏めた髪を弄りながら言った。
「君は実にバカだな」
気分が良いのはわかるが、今日はねないとだめじゃないか。
「お互い様だろ」
「軍師の役目はもう終わったからね」
あとは野蛮な君達兵士の役目だろう?
「…学者様からみたらそりゃ野蛮だろうよ」
そんなことを言う割には、軍師の目はギラギラと輝いている。
見方でよかったと想う瞬間だ。
ようやく頂点に上った月は下弦の月。
はやく、はやく
青空に変われ太陽よ顔を出せ、俺の中の獣はもうどうしようもない。
ただ声が聞こえる。
革命の狼煙を上げよ!!!
≪絶望≫~ひとつの〝国〟の終わりの日~
「何をやってる!!!!」
早くするのだ!!!!!
はやく、はやく。
財宝という財宝をもって逃げなければ!!!
命もおしいが、宝も惜しい。
何のために今まであの子どもに仕えてきたと想ってる!!!!
先帝は間違いなく賢帝だったが・・・今の王は幼い。
ちょっとした、魔が差したのが始まりだ。
いちどでも甘い汁を吸えば抜け出せないのは道理。
宰相をはじめとした家臣達は膨れたお腹を抱えて必死で財宝をかき集める。
馬車を出せ!!馬を出せ!!!
誰も、一人残された主のことなど考えもしない。
腐敗した王宮の、陰。
≪希望≫~ひとつの〝命〟の終わり~
贔屓の仕立て屋に作らせたソレは文句なしの出来だった。
よく似合っていたよ。くしゃくしゃの顔だったのが勿体無い。
笑ってくれたら、オレは笑って逝けるのに・・・・
形だけの王座に座り、前を見据える。
さて、いつごろくるだろう。
はやく、はやく終わってしまえ。
あぁ、アイツ、やっぱりこの手で・・・・・・・・・・・・・
「覚悟しろ!!!!悪の王子!!!!!!!」
「無礼者!!!!!!!!!!」
オレは、この国の王。この国の主。
傀儡でも、それは揺らがぬ事実。
この国の終焉は、オレの死を持って招かれる。
何をしている、お前達。
オレはこの国の主だ。
さぁ、傅くがいい!!!!!!