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和風パロ、第三弾。
家へとかえる青いヒト
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鏡ノ森≪オトツムギ≫
~三ノ針~
~三ノ針~
鏡ノ森と里を結ぶのは
里で唯一の≪退魔師≫の庭先にある小さな押戸
里で唯一の≪退魔師≫の庭先にある小さな押戸
日が暮れた中を急いで戻ってきたカイトは
庭に立っている家主と顔を合わせた。
庭に立っている家主と顔を合わせた。
「よかったよかった、ちゃんと帰ってきたね」
笑いながら近づいてきた家主は、カイトの着物を軽く叩いて
よしと頷いてから母屋へと歩いていってしまった。
よしと頷いてから母屋へと歩いていってしまった。
「・・・・・・」
ここの家主-即ちこの里で唯一の退魔師である氷山キヨテルは
カイトが森に赴くことを特に口うるさく咎めることは無く
いつもこのような調子で・・・
有難くもあるが、何か小言を言われることの多いカイトにとっては
ほんの少しだけ得体の知れない人物でもあった。
カイトが森に赴くことを特に口うるさく咎めることは無く
いつもこのような調子で・・・
有難くもあるが、何か小言を言われることの多いカイトにとっては
ほんの少しだけ得体の知れない人物でもあった。
母屋に去っていく家主・・・先生に小さく頭を下げて
カイトは青い髪を揺らして家路を急いだ。
カイトは青い髪を揺らして家路を急いだ。
++
夕餉の用意で忙しい家々の間を通り抜け、里の中心部から外れへ
上がった煙を見て、鳴った腹の虫を誤魔化すように必死に駆けた。
裏道は表通りとは違って薄暗い・・・
里中が闇夜に飲み込まれていく中で、あえて里人が避けて通る裏道を通るのは
幼い頃からの自分なりの身を護る方法だった。
月の下では、この髪も宵闇に紛れて夜空と同じになる。
そうしなければ、自分はヒトとして生きてはいけないような気がしていた。
そうしなければ、自分はヒトとして生きてはいけないような気がしていた。
掛けて掛けて、やっとたどり着いた家の前では
いつもの仕立て直した着物を着た義姉が、腕を組んで待ち構えていた。
いつもの仕立て直した着物を着た義姉が、腕を組んで待ち構えていた。
「カイト!!!あんたまたぁあ!!!!!」
顔を真っ赤にして怒る義姉と
顔を青くして幼い自分を待っていた母親の姿が、少しだけ重なった。
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