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こんばんは、やけに寒いクリスマスですね。


久々更新ですがクリスマスにはあまり関係ないです(オイ

とあるM/A/Dに触発されて、ネタ帳の「銀色と緑の双子」設定でもしもの話。
(マスター、ボカロはちゃめちゃの学パロ)
視点などはそちらの動/画様を参考にさせていただきました

カイトマスター→←ミク←ミクオで



とある夏の日から始まる物語





 

「ねぇ星、見に行かない?」


「「・・・・」」

いつだって君は突然で、突拍子もなくて。


「そんな元気あるならまだいけるか?」

勉強。


「え゛」

「赤点何個だっけ?」


「・・・・」


視線をオレ達からそらす君。


「「たまには良いコト言うじゃん」」


「え」

「でもどこで見るよ?」「学校しかなくね?」
「真っ暗の誰も居ない校舎・・・ホラーだな」

 

「ちょっと」

 

「いくぞ~?」
「置いてくぞ~?」


「まっ、まちなさいよ!!!」

 


普段(いつも)と変わらない、君とアイツの家での勉強会。
長いハズの夏の夜は深けていて
明かりの少ない住宅街の真っ暗な道を、ふざけながら歩いた。

「いや、たまには良いこと言うなお前も」
「・・・たまにはって」

「暑い夏にはぴったりだな、肝試し」
「はぁ!?」
「夏の夜の学校に忍び込む、まさにホラーの定番じゃん」


高校2年の夏、バカみたいに楽しくて
バカみたいに平和で、不安に思うこと何て阿呆らしい毎日。
それでも胸にいっぱいの、どうしようもない寂しさと不安を抱え込んでいた。

 

 

「「おぉ~!!!!」」


1つだけ壊れた窓の鍵、屋上まではあと少し。
いつもかかってないんだし、どーせ屋上に鍵何てかかってないだろうと
アイツと2人で頷きあったこと、君にバレたらなんと言われるだろうか。


「意外と、見えるもんだね」


住宅街のど真ん中、暗いだけの世界から見上げた夜空は
煌く星で一杯で、まるで降ってきそうな光に照らされた。


「・・・・・・・・・」

「・・・ミク」


「・・・・・・・・・」

「おい」

 

「・・・・・・・・・・」

「万年赤店点常習者~?」

 


―ゲシッツ

 

「・・・足癖悪いですねミクさん」

「アンタに言われたくないわよ」


ぼうっと上を見上げていた君の隣
思いっきり踏まれた足で柵を越えようとしたら
慌てて君が止めてくる。


「何してんのよ!?」「いや、この方がよく見えるかなと」

超えようとした柵の先には、少し広い足場がある。
そこに降り立って空を見上げれば、星が近くなるような気がした。


「・・・アンタ、やっぱり危なっかしいわ」
「ミクさんの方が危ないと思うけど?テストとか」
「余計なこと言うな!!」

 

さっきまで、自分で誘ったクセに呆けて上を見上げていたのに。
今はこっちを見て顔を真っ赤にして怒ってる。

 

いつからだろう

いつも強気で、アイドルとしての実力もあって
その癖危なっかしくて、笑うと花が咲くようで

放っておけなくて


「なぁ」

 

 

 


「なによ」

 

 

 

「好きだ」

 

 

+++

 


夜空に光る満点の星。

星を指差し繋いでく。

 

覚えている星を繋ごうとしても
見つからないもうひとつ。

 

アイツにからかわれて顔を真っ赤にして怒る君。
いつも一緒に居るけれど、三人って何て面倒なんだろう。
これじゃ、いつだって誰かは一人ぼっちになるだろう?

アイツと話すと嬉しそうな君。
いつも僕は何も言えない。

 


ずっと一緒に居たから、何となく、どこかで感じる君の事。
わかってるよ、わかってるから。

 

泣いてなんかいない。

 


君の心を見つけたって

 

僕の思いは届かない。

 

 

+++

 

いつも、どっちかといえば無表情で
たまに浮かべる笑みは意地が悪くて

無茶ばっかりして、危なっかしくて

 

そんな君の、真剣な顔。

 


強がって意地を張る。

それは〝虚像〟(アイドル)じゃなくて、私が持つ唯一のプライド。
臆病な心を隠して、現実では自分でいるための仮面。

そんな仮面を見透かして、アイドル扱いしない。
そんな君の存在が、嬉しかった。

 

いつも、クラスメイトの中で交わされる一緒に居る君の噂。

興味がないようなふりをして、それでも聞いていた
聞きたくてもきけない、君の誕生日とか好きなもの。

誰がプレゼントを渡しただの、告白しただの
笑ってもらっただの。


そんなコトを聞くたびに、痛む胸。

 


「・・・そっか」

 

好きになるってこういうことなんだ。


それに気付いたのは、あの日から
必死に君を避け続けて迎えた、卒業の日。

 

 

 

どうしたいのか、どうにかしたいのか

心の中で声がする。

 

君の隣にいたいよ

 

 

 


でも、過ぎ去った時間は戻れない。

 


気付いてしまった真実は、どうしたって心を切り裂いてく。

 

 

 

言わなかった、言えなかった

 

 

 

 

もう、二度と戻れない。

 

 

 

 

暗いばっかりで、星が唯一の光だったあの日。
煌く星に、君の髪が輝いて

なんでもない普段の表情も。不満げな顔も
少しだけ得意げな顔も、人を食ったような笑顔も。


あの日の、真剣な顔も

 

今でも、思い出せるよ。

 

なんでもない毎日が、なんでもない君の顔や仕草、声まで。

 

大好きでした。

 

 


わかってたのに、やっとわかったのに。

 


あの日の夜を越えて

遠い君が笑ってる。

 

 

 

大好きでした。

 


とある夏の日のからはじまる物語。

 

 

 


END



参考にさせていただいた動/画、そしてこの動/画のテー/マソ/ングからできた物語です。
ボカロをきっかけにデビ/ューされた方の曲ですが
ミクの曲ではないので、目次には乗せない方向でいこう・・・かと思いましたが
我慢できなくなってのっけてしまいました(遠い目

動/画、テー/マソン/グの製/作/者様、双方に感謝します。

 

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